【思いつき2泊3日直島の旅⑩】家プロジェクト
2日目の午後〜3日目の午前にかけては本村エリアの家プロジェクトをゆっくり鑑賞。。。
直島にある家プロジェクトは全てで7箇所。
2日目午後:南寺→角屋→石橋→はいしゃ
3日目午前:護王神社→家プロジェクトではありませんがAndo Museum→碁会所→きんざ
のルートで回りました。
どの展示も最大20分くらいの滞在時間で、いずれも家プロジェクトのチケットを販売している本村ラウンジから徒歩7分圏内。
南寺は本村ラウンジかベネッセハウスで整理券を受け取る必要があったので、チケット購入時に手配してもらえる最短の時間で予約してもらいすぐに向かいました。
安藤建築の中でジェームズ・タレルの作品を体感できる、ということで地中美術館の作品と似てる感じかしら?と予想していたのですが…良い意味で期待を裏切られました!こちらは全く趣きが違った作品でした。
光の一切入らない真っ暗なお部屋で体験するタレルワールドで、人間が持っている感覚というものが研ぎ澄まされていきます。
次に南寺から近い宮島達男氏の角屋へ。
築約200年の家屋を改装して作られた作品。
普通の町屋のような外観でしたが、中に入ると水が一面に張られていて、その中には島民の手で決められた規則で動くデジタルカウンターが数多配置されていました。
アーティストと島民のアイデアが融合した家プロジェクトらしい作品でした。
この日はスクーターを借りていたので、小回りが利くうちに離れている家プロジェクトを先に回ろう!ということで次は少し離れている石橋へ移動。(駐輪場がなく結局本村ラウンジに停めて歩きましたが…)
石橋は千住博氏が瀬戸内の景色に触発されて描いた絵画が旧家に展示されている作品でした。
解説してくださったガイドのおじさんがとっても親切な方で、千住氏の作品への愛を感じる解説を丁寧にして下さりました。手前の座敷の襖絵は「崖」で、奥の蔵の絵は「滝」とのこと。特に滝の迫力には圧巻されました。おじさん曰くこの絵を見るためだけに何度も直島を再訪する方もいるとか!
おじさんにこの後見るならはいしゃは夕方に、護王神社は朝に行くのがオススメと言われたので、言われるがままのプランでこの日の夕方は大竹伸朗氏のはいしゃへ行きました。
スクーターで前を通過する度に気になっていたはいしゃのユニークな外観。
本体は本当に歯医者兼住居であった建物を改築し、作品に使われた巨大なパーツも船底や鉄塔などの再利用だそう。。。
中は昭和を過ごした実家のような懐かしさもあれば、変な夢のような違和感もあり。。。とっても不思議な時間を過ごしました。
3日目の朝、前日石橋のおじさんに言われた通り10時に杉本博司氏の護王神社へ行きました。たしかに神社って朝に行く方が好きかも!
美しい涼し気なガラスの階段。
この階段は地下の石室まで続いていて、石室に入るとこのガラスの階段が人間が作った建造物と地球を繋いでいるように見えました。
作品は2000年代初頭に作成されたものなのに、もうずっと古くからそこにいるような貫禄と落ち着きを見せる作品です。
きんざの前に、隣の須田悦弘氏の碁会所へ。
碁会所は規模で言うと家プロジェクトの中で最もミニマルかつ繊細な作品でした。
直島に詳しい友人いわく、この作品は必ずガイドさんに説明を聞いた方が良いとのことでしたが、本当に右側の間に関しては説明されないと理解できなかったと思います。
真夏だったので庭の椿は咲いておらず、間に置かれた作品の椿だけを鑑賞しました。
冬にくると本物の椿と見比べられて更に良さそう。。。
最後に内藤礼氏のきんざです。
きんざはこのウェブ予約し、その予約番号を本村ラウンジで見せ料金520円を払い、整理券に引き換えてもらう必要がありました。
https://kinza.resv.jp/reserve/calendar.php?x=1469745999&pc=1
この一連のプロセスを知らなかったので結構バタバタと入場。。。
きんざは予約した15分間1人で閉め切った建物に滞在する作品。
最初は何か変化を求め受動的だったスタンスの自分が、時の経過とともに最初は気づかなかった宙に浮いたビー玉や糸に気づいていき、次第に「認識する」という行動を通して能動的になっていく。。そんな体験を丁寧にできる作品でした。
こうやって見直すと2日間かけて観た7作品、ボリュームがすごい。笑
斬新なアイデアを提案しながらも、アートが町と歴史との密接な関係を保っている、そんなインクルーシヴな家プロジェクトはやっぱりすばらしかったです。
次は犬島の家プロジェクトも見に行きたいです!